どうやる? マルタのノマドビザ申請

海外移住

ビザって、どこに申請するの? 大使館?

さて、ノマドビザを申請しよう!と思ったのはいいけれど
いくら調べても、出てくるのはノマドビザ申請の「条件」ばかり。

うん、だから、それって「どこに」「どうやって」申請するの?

検索上位に出てくるのは、アフィリ目的のような情報サイトばかり。
けっきょく、実際に申請した日本人なんてほとんどいないのだろう。

Google先生、がんばってよ、ホント…。

うんざりしながら、ビザといえば大使館だよなあと、マルタ大使館を探す。
するとイタリア大使館が兼轄しているという。

でも、イタリア大使館のサイトを見ても、ビザ申請の手続きについてはよくわからない。
メールなり電話なりしてみればよかったのだろうが、そのあたり、いまいち行動力がない。

ちなみにこれは2023年当時の話。
ちょうど2024年にマルタ大使館ができたと、マルタに来てからXのpostで知った。

マルタのノマドビザの申請先は「Nomad Residens Permit」

ともかく、しつこく検索をかけていき、
やっと「Nomad Residens Permit」の公式サイトにたどりついた。

申請資格(条件)を確認し、チェックリストを見て、FAQも読み…。

もちろん英語はわからないから、
すべて順番にGoogle翻訳にかけてはテキストを保存。

そのリストを見ながら、書類をそろえていく。

私が申請した2023年当時の情報を翻訳したのが以下のリスト。

ノマドビザ申請書類のチェックリスト

  • Application Form N1A (Main Applicant) – fully completed (typewritten)
  • 申請書N1B(本申請者)
  • 申請書N2(扶養家族の場合)
  • 申請書N4(申請中の各個人用)
  • マルタ移住の動機とノマド滞在許可証を申請する意図を明記した、MAによる署名入りの日付入り申告書
  • 雇用/自営業/フリーランスからの収入に関する銀行取引明細書への記載
  • 国際パスポート – 申請者全員のパスポート全ページのコピー(空白ページも含む)。各個人のパスポートのコピーはPDF形式で1つの書類として提出すること
引用元 – https://nomad.residencymalta.gov.mt/

とにかく数が多く、手間がかかる。
ビザの申請って大変なんだなあと疲労困憊しながら準備した。

まず、一番かんたんにできそうなパスポートのコピー。

空白も含めて全ページの写真を撮る。
それをノートPCに移して、PDFにする。

たったこれだけのことに、数時間を費やす。

最近のスマホのカメラは性能が良すぎて、無駄にデータが大きい。
しかもiPhoneから転送すると、拡張子がheicになってしまうので
これをjpgにして、さらにサイズを小さくして、PDFにまとめて…と
多少は知識があるほうだと思うけれど、それでもめちゃくちゃ面倒だったし、時間もかかった。

解像度はどれくらいにすればいいのか調べたり、
PDFファイルを1つにまとめる無料のオンラインサービスを探したり。

どれもこれも手間がかかる。

同じ調子で、ひとつひとつリサーチに時間がかかる。

結局、いくら調べても、マルタのノマドビザ申請の体験談は見つからなかった。

他国のビザ申請手続きの記事や、体験ブログを探しまわり、
なんとかかんとか進めていく。

リサーチと翻訳に時間がかかり、
海外移住って、大変なんだなあと実感する。

日本語の書類には、ネットで調べたり、翻訳ソフトにかけた英文をつける。

国によっては公的文書の翻訳証明書が必要と書かれていたけれど、
マルタではとくにそういう記載はなかったから自分でやった。
もしかしたら、必要だったのかもしれない。わからない。

仕事のあとにやるから疲れているし、それほど時間をとれるわけでもない。

1週間ほどかかっただろうか。
ようやくすべての書類が完成した。

最後に、不自然な英語になっていないか、夫にもチェックしてもらった。

いざ、ビザ申請!

すべての書類がそろっていることを確認し、ようやく送信できる段階になって、はて。
いったいこの書類をどうやって提出すればいいのかと、また迷う。

なんとなく、申請フォームのようなものがあると考えてしまうのは日本人だからか。

どこにも明記されていないけれど、
あるのはサイトのフッターに記載されているメールアドレスのみ。

日本だと、メールで送る場合は、
件名はこれで、本文にはこれこれこういう項目を書きなさいといった指定があるが、それもない。

なんとなく、それっぽい英文の件名やメールの書き方をググって、添付する。

これでいいのかはわからないし、なんの保証もできないけれど、
実例が見つからなくてとても困ったので恥を忍んで載せておく。

実際に送った英文の申請メール

Subject:Nomad visa application (MA: name )

Residency Malta Agency
To Whom It May Concern,

I am writing to apply for a Maltese nomad visa permit.
Please see the attached file for details.

Please let me know if you need anything else.

Sincerely yours,

(英文の署名)

何度も見返し、「大丈夫、大丈夫…」と自分に言い聞かせ、送信ボタンを押す。

やった…!

緊張感と達成感、ほんの少しの高揚感。
そして解放感、心地よい疲労感。

私、けっこうがんばったよな、と思う。

リターンメールと、パスポートの写しの再提出

ところが、その2日後。

添付ファイルが大きすぎたようで、リターンメールが届いていたことに気づく。
ほんの少しだけ、容量がオーバーしていたのだ。

あぶなかった。
どうしてすぐ気づかなかったのか。

それにしても「MAILER-DAEMON」なんて、
久しぶりに見たなと思いつつ。

申請したつもりで、このまま何カ月も経っていたら…と考えヒヤッとした。

そして、あの面倒な作業を思い出し、ため息をつく。
パスポートのPDFをGoogleドライブにアップし、ダウンロードリンクを貼る。

今度は送れた。

が、10日ほどして「Gentle reminder」と書かれたメールが来た。

よく意味はわからないけど、ちゃんと進行してますよというお知らせかな?
親切だなあ…なんて、のんきに思っていた。

壊滅的な英語力だ。

それでも、虫の知らせというのだろうか。
曲がりなりにも、社会人経験は20年以上ある。
何かおかしいと感じるものがあった。

だって、リマインドメールだ。
何か忘れるなよという警告だ。

「Gentle reminder 英文メール」

あわてて調べると、丁寧な催促のフレーズだった。
血の気が引いていく。

前回のメールを読み返す。

The below has been well received. 
Kindly submit the passport.

前半を読んで、てっきり受領確認だと思いこんでいた。
もう一度Google翻訳にかけると、2行目にパスポートを提出しろと書いてあった。

なぜ見落としたのか…。

これでまたビザが遠くなる。
はたして夫といっしょに渡航できるのだろうか。

自分の英語力のなさにげんなりしながら、
またパスポートのファイルを作りなおす。

今度は見開き1ページで700KBくらいになるようリサイズし、
全ページをまとめると約13MBになった。

なんとかメール添付で送信できた。

情けないけど、こうやって不備があれば確認してもらえるなら安心だなという気持ちもあった。
条件は満たしているのだから、あとはビザが発行されるのを待つだけだ。

さあ、次はいよいよ移住の準備だ!

――そう思ったのが、甘かった。

在マルタ日本国大使館
https://www.mt.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/

Residency Malta Agency – Nomad Residens Permit
https://nomad.residencymalta.gov.mt/